漫画で解説

クラスターって聞いたことある!
感染者がブワッと広まるアレだ!

トピック…つまり話題のクラスターだから…
不幸の手紙的な…?チェーンメールみたいな…

また懐かしい単語出してきたな…
それじゃあSEO対策どころかサイトの評判が下がっちゃうよ

アイちゃん、それはトピッククラスターとは真逆だよ

「不幸の手紙」や「チェーンメール」は無関係な人に不必要な情報が拡散していく。
でも、トピッククラスターは関連性の高い情報を集めて一つの場所にまとめるためのものなんだ

“クラスター(cluster)” はもともと「集まり、群れ」「塊」っていう意味をもつ単語だからね

関連性の高い情報を「塊」に…えーとつまり…サイトを整理するっていうこと?

そうそう、その通りだよ!

キラーページ!? やっぱり怖い話なんだ!
デスノートみたいなやつ!?

このページに書き込まれた人はきっと…し…
そう、まるで鬼女版のように…

違う違う、やめて! KillerじゃなくてPillar(支柱)だよ!!

……ピーラー?

ピラー(支柱)…つまり、サイト構造を支える「柱」ってことだよ
ピラーページは、トピック全体をまとめて支える「中心ページ」のことなんだ

いいねいいね、もしかしてクエリスくん映画とかドラマが好きなの?

やっぱりレンタルにはサブスクにはない良さがあるよね
配信されてない作品がまだいっぱいあるし、字幕のバージョン違いとか特典映像とかもあるし

いや、ただ例えとして思いついただけで、図書館でもスーパーでも何でもいいんだけど…
ぼくはサブスクで1.5倍速で見る派だし、ドラマならイントロスキップしたいし

!?!?!?!?

アイちゃん…時代の流れには逆らえないよ…

じゃ、話を戻すよ

このジャンルの棚(=ピラーページ)にはそれぞれ作品が並べられているわけだけど…

つまり、「アクション」というジャンルの棚(ピラーページ)に「マトリックス」や「ターミネーター」といった具体的な作品(クラスターコンテンツ)があるってこと

ターミネーターをただの「アクション」「SF」映画と思っているなら大きな間違いだよ!!
“時空を越えた愛”の物語なんだから!! 純愛映画!!

アイちゃん、話がややこしくなるから一旦落ち着いてくれる?

う…ジャンルの分け方にはちょっと納得いかないけど…
トピッククラスターについては分かったよ!

こうやって整理しておけば、お客さんが作品を見つけやすくなるもんね

この映画なら「SF」の棚、あの映画なら「ホラー」の棚…さらに五十音順に並べてあって…
っていうお店は利用しやすいし

うんうん、そうだよね
トピッククラスターもまさにそれが狙いなんだ

じゃあ実際にWEBサイト上での話をするね
ここでは「アクション映画」をピラーページとして考えてみようか

内部リンクって、サイト内の別ページに飛ぶやつ?

そうだよ。
そうやって関連するものを繋いでおけば、検索エンジンが“関連性”を理解しやすくなるんだ

もしかして、検索エンジンからの評価が上がる…!?

その通り!
検索エンジンが“ビデオ屋の常連客”みたいにサイトの構造を理解して、評価を高めてくれるんだ

それに、さっきアイちゃんが言ったように、ユーザーにとっても便利になる
ジャンル棚(ピラーページ)から気になる映画(クラスターコンテンツ)にすぐ行けるし、関連映画も見つけやすいからね

だからサイトの滞在時間や満足度も上がるんだ

サイトの運営側から見れば、コンテンツ作成の効率化にも繋がるよ。
トピックごとに計画的にコンテンツを作成できるから、重複コンテンツの発生を防ぐんだ

重複コンテンツの発生を防ぐ…あっ!
カニバリゼーションを防げるんだね!

すごい!よく覚えてたね!

重複した内容で複数の記事を乱立させるより、一つのテーマを軸にそれぞれのサブトピックを深く掘り下げる方が、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても親切なサイトになるからね

トピッククラスターはただリンクを貼るだけじゃなくて、コンテンツの内容そのものを効率的に、かつ高品質にするための設計図なんだよ

そっかぁ!
ただのSEOテクニックじゃなくて、サイトを賢く作るための考え方なんだね!

トピッククラスターとは何か

ここからは松本が解説していいきます。
改めまして、Cyvate株式会社 代表取締役 松本慎太郎です。
トピッククラスターについて、もう少し深ぼって解説していきます。

トピッククラスターとは、特定のテーマに関するコンテンツ群を、内部リンクによって体系的に結びつけたサイト構造のことです。

中心となる「ピラーページ」と、それを補足する複数の「クラスターページ」で構成されます。まるでブドウの房のような形をイメージするとわかりやすいでしょう。

例えば「SEO」というテーマがあるとします。ピラーページでは「SEOとは何か」「なぜ重要なのか」「主要な施策の種類」といった全体像を網羅的に解説します。そして、「コンテンツSEO」「キーワード選定」「内部リンク設計」「E-E-A-T対策」といった個別テーマを、それぞれクラスターページとして展開していく。

すべてのクラスターページがピラーページへとリンクし、ピラーページからも各クラスターページへリンクが張られる。この相互リンク構造によって、検索エンジンは「このサイトはSEOというテーマに関して、深く網羅的な情報を持っている」と認識しやすくなるのです。

従来のSEOでは、キーワードごとに個別のページを作成するスタイルが主流でした。しかし、検索エンジンのアルゴリズムが進化した現在では、単一キーワード主義のSEOには限界があります。文脈や関連性を読み取る能力が高まった検索エンジンに対しては、トピッククラスターのような体系的な構造設計がより効果的なのです。

単一のキーワードでのSEO対策は時代遅れです。成果が上がらないのが目に見えています。トピッククラスターの概念を理解し、しっかり対策をすることが大事です。

なぜ今、トピッククラスターが重要なのか

2025年現在、検索エンジンの評価基準は大きく変化しています。

Googleは検索品質評価ガイドラインにおいて、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視する姿勢を明確にしています。これは直接的なランキング要因ではありませんが、アルゴリズム改善の方向性を示す重要な概念です。深い知識と網羅的な情報を提供しているサイトが、結果的に上位表示されやすい傾向にあります。

トピッククラスターは、この評価基準に自然と合致する構造を提供します。

ピラーページでテーマの全体像を示し、クラスターページで各側面を深掘りする。この構造は、サイトが特定分野において専門的かつ網羅的な情報を持っていることを、検索エンジンとユーザーの両方に分かりやすく伝えます。

さらに、AI Overviews(旧SGE)の普及も、トピッククラスターの重要性を高めています。GoogleのAI Modeでは、Geminiの力を使って複雑な質問に対応したり、新しいアイデアを探したりする検索体験が提供されています。このような環境下では、体系的に整理された情報を持つサイトが、AIの参照元として選ばれやすくなります。

ユーザー側の行動も変化しています。一つの疑問に対して複数の角度から情報を得たいというニーズが高まり、関連コンテンツが整備されているサイトが好まれるようになっています。トピッククラスターを導入することで、訪問者はサイト内で情報を完結的に得ることができ、回遊率の向上と離脱率の低下につながります。

この記事を見ている皆様も、単一の情報だけでは満足しないのではないでしょうか?今回はトピッククラスターについてですが、ピラーページやキーワードカニバリゼーション等、知りたい情報は他にもあるのではないでしょうか?
検索意図というユーザーの気持ちを理解し、サイト構造に反映させることが重要です。

ピラーページとクラスターページの役割

トピッククラスターを構成する二つの要素、それぞれの役割を明確に理解することが、設計の第一歩です。

ピラーページは、トピッククラスターの中心に位置する「親記事」です。特定の大きなテーマについて、広く網羅的に解説する役割を担います。

ここで重要なのは、すべてを詳しく説明するのではないということ。ピラーページはテーマの全体像をユーザーが把握できるよう、まとめ的なコンテンツとして作成します。個々の詳細な説明はクラスターページに譲り、各章から詳細を解説するクラスターページへと内部リンクを設置する。いわば、読者にとっての「入り口」であり「案内図」です。

ピラーページで狙うキーワードは、検索ボリュームが大きいビッグワードやミドルワードが一般的です。ただし、検索ボリュームが大きすぎるキーワードを選ぶと抽象度が高くなりすぎ、十分な情報を網羅するのが難しくなることもあります。ターゲットとなるユーザー層を意識しながら、適度に絞ったテーマを選定することが、質の高いコンテンツを作りやすくします。

一方、クラスターページは「子記事」として、ピラーページで扱ったトピックの個別テーマを深掘りします。「SEO」がピラーページなら、「キーワード選定の方法」「内部リンクの最適化」「E-E-A-Tの高め方」といった、より具体的で専門的な内容を扱います。

クラスターページからは、必ず親であるピラーページへ内部リンクを戻すのがルールです。この双方向のリンク構造が、トピッククラスターの核心です。

必ず親であるピラーページへ内部リンクを戻すことが重要です。ユーザーにもわかりやすい導線を引いてあげること、という意図もありますが、Googleのクローラーの回遊でしっかりピラーページとクラスターページを明確にし、トピッククラスターであることを認識させましょう。

トピッククラスターがもたらすSEO効果

トピッククラスターを導入することで、具体的にどのようなSEO効果が得られるのでしょうか。

第一に、サイト構造の明確化です。ピラーページを軸に情報を整理すると、サイト全体の構造がシンプルかつわかりやすくなります。Googleのクローラーも記事同士の関係性を判断しやすくなり、インデックス速度やランキング向上に寄与します。読者にとっても「このテーマについて知りたいなら、このまとめページを見れば全部わかる」という安心感を与えられます。

第二に、内部リンクの最適化です。関連性の高いコンテンツ同士が有機的につながることで、リンクジュース(リンクによる評価の流れ)が効率的に循環します。ピラーページの評価が上がれば、それにつながるクラスターページの評価も上がりやすくなる。逆に、クラスターページが被リンクを獲得すれば、その効果がピラーページにも波及します。

第三に、カニバリゼーションの回避です。トピッククラスターを設計する際には、キーワードを洗い出し、コンテンツを整理します。その過程で、同一サイト内に類似コンテンツがないかを確認することになります。検索エンジンがどのページを評価すべきか迷う「カニバリゼーション」を、構造的に防ぐことができるのです。

第四に、ロングテールキーワードでの流入増加です。ピラーページがビッグワードを狙う一方、クラスターページはより具体的なロングテールキーワードを狙います。検索意図が明確なロングテールキーワードは、コンバージョン率も高い傾向にあります。

ロングテールキーワードでの流入増加が最大のメリットです。Googleの評価も得ることができれば、ロングテールキーワードでの流入数も獲得しやすくなります。

トピッククラスターの作り方

では、実際にトピッククラスターをどのように構築すればよいのでしょうか。

ピラーページのテーマを決める

まず、トピッククラスターの核となるテーマを選定します。このテーマは、自社のビジネスや専門性と関連が深く、かつ検索ニーズがあるものでなければなりません。

選定のポイントは三つあります。一つ目は、十分な検索ボリュームがあること。二つ目は、複数のサブトピックに展開できる広がりがあること。三つ目は、自社が専門的に扱える分野であること。

例えば、人材紹介会社であれば「転職」、マーケティング支援会社であれば「コンテンツマーケティング」といったテーマが候補になるでしょう。

クラスターページのキーワードを洗い出す

ピラーページのテーマが決まったら、それに関連するサブトピックを洗い出します。検索エンジンのサジェスト機能、関連キーワードツール、競合サイトの分析などを活用し、読者が実際にどのような視点から情報を求めているかを把握します。

このとき重要なのは、検索意図の重複を避けること。異なるキーワードでも、ユーザーが求めている情報が同じであれば、別々の記事にする必要はありません。むしろ一つの包括的な記事にまとめたほうが、評価が集中します。

ピラーページを作成する

洗い出したサブトピックを見渡しながら、全体像を網羅するピラーページを作成します。各セクションでは深入りしすぎず、概要を伝えることに徹します。そして、より詳しく知りたい読者のために、各クラスターページへの導線を明確に示します。

クラスターページを作成する

各サブトピックについて、詳細で専門的なクラスターページを作成します。ここで手を抜いてはいけません。クラスターページ単体でも検索上位を狙えるレベルの品質が求められます。

各クラスターページには、必ずピラーページへの戻りリンクを設置します。自然な文脈の中で「詳しくは○○の全体像をまとめた記事をご覧ください」といった形で誘導するのが理想的です。

内部リンクを整える

最後に、ピラーページとクラスターページ、そしてクラスターページ同士を内部リンクでつなぎます。単にリンクを設置するのではなく、読者が自然に次の情報に進めるような文脈を整えることが重要です。

実はこの手順で十分にSEO対策、AIO対策ができてしまいます。無駄に色々なことをするのではなく、愚直にこの施策を続けていただければと思います。

トピッククラスター設計の注意点

トピッククラスターは強力な戦略ですが、設計を誤ると逆効果になることもあります。

第一の注意点は、関連性のない記事同士をつながないこと。内部リンクは「関連性のシグナル」として機能します。関連性の低いコンテンツ同士をリンクすると、検索エンジンに誤ったシグナルを送ることになり、サイト全体の評価を下げる可能性があります。

第二の注意点は、クラスターページの品質を妥協しないこと。記事を量産することに気を取られ、一つひとつの品質がおろそかになっては本末転倒です。2025年現在のSEOでは、戦略なしに記事を量産しても検索上位を取ることは困難です。

第三の注意点は、ピラーページとクラスターページの役割を混同しないこと。ピラーページが詳細すぎると、クラスターページの存在意義が薄れます。逆に、クラスターページが浅すぎると、専門性のシグナルが弱くなります。

第四の注意点は、継続的なメンテナンスを怠らないこと。一度構築して終わりではなく、情報の更新、新しいクラスターページの追加、内部リンクの見直しを定期的に行う必要があります。

ただリンクを繋げれば良いという問題でありません。関連性のない記事同士はGoogleの評価を下げます。記事を制作する際には事前に計画することが重要です。

Googleサーチコンソールを活用した効果測定

トピッククラスターの効果を測定し、改善を続けるためには、Googleサーチコンソールが欠かせません。

サーチコンソールの「検索パフォーマンス」レポートでは、ページごとのクリック数、表示回数、CTR(クリック率)、平均掲載順位を確認できます。これらのデータから、どのコンテンツが評価されているか、どこに改善の余地があるかを把握できます。

例えば、あるピラーページに対して多くの表示回数があるにもかかわらずCTRが低い場合、タイトルやメタディスクリプションの改善が必要かもしれません。検索クエリの中に意図していなかったキーワードが含まれていれば、それに関連する新たなクラスターページを追加することで、トピック全体の網羅性を高められます。

また、各クラスターページの順位推移を追跡することで、トピッククラスター全体の健全性を評価できます。特定のクラスターページだけが順位を落としている場合は、コンテンツの更新や内部リンクの見直しが必要かもしれません。

しかし、サーチコンソールだけでは、施策と結果の因果関係を明確にするのは難しいものです。

Cyvateの統計解析機能を使えば、相関係数や回帰分析によって、どの施策がどの結果に影響しているのかを数値で把握できます。内部リンクの追加がどれだけクラスターページの順位に影響したか、ピラーページの更新がトピック全体の流入にどう作用したか。推測ではなく、データに基づいた評価が可能になります。

施策ノート機能で「いつ、どのページに、どのような変更を加えたか」を記録しておけば、後から振り返ることができます。トピッククラスターは長期的な取り組みです。記録があれば、成功パターンを再現し、失敗パターンを避けることができるのです。

AI検索時代のトピッククラスター戦略

2025年、検索体験は大きな転換点を迎えています。

GoogleのAI Overviews(旧SGE)では、検索結果の上部にAIが要約した回答が表示されるようになりました。ユーザーは従来のように複数のサイトを巡回しなくても、AIの回答で概要を把握できるようになっています。

この変化は、コンテンツ制作者にとって脅威のように見えるかもしれません。しかし、見方を変えれば、チャンスでもあります。

AI Overviewsが参照するのは、信頼性が高く、体系的に整理された情報を持つサイトです。トピッククラスターのような構造化されたコンテンツは、AIが情報を抽出しやすく、参照元として選ばれる可能性が高まります。

また、AI検索時代においても、「より深く知りたい」というユーザーのニーズは消えません。AIの回答で概要を把握した後、詳細を確認するためにサイトを訪れるユーザーは一定数存在します。そのとき、トピッククラスターによって体系的に情報が整理されているサイトは、ユーザーの期待に応えやすいのです。

さらに、GoogleはAI Modeを導入し、Geminiの力を使って複雑な質問に対応する検索体験を提供し始めています。このような環境下では、単一キーワードに最適化された記事よりも、テーマ全体を網羅したコンテンツ群のほうが、多様な検索意図に応えられます。

トピッククラスター戦略は、AI検索時代においても、いやAI検索時代だからこそ、有効な戦略なのです。

最後に

記事を一つひとつ丁寧に作る。それは間違いなく大切なことです。

しかし、個々の記事がバラバラに存在するだけでは、サイトの真の価値は伝わりません。検索エンジンにもユーザーにも。

トピッククラスターとは、コンテンツを「点」ではなく「面」として設計する思想です。ピラーページを中心に、クラスターページが有機的につながり、テーマ全体の専門性と網羅性を示す。その構造が、E-E-A-Tの評価を高め、AI検索時代においてもサイトの存在感を維持する基盤となります。

初期設計でピラーページとクラスターページをしっかり決める。長期的な視点でコンテンツを育て続ける。カニバリゼーションを回避し、内部リンク構造を最適化する。

地道なステップの積み重ねが、サイト全体の評価をじわじわと押し上げ、やがて大きな成果につながります。

数字を見て、仮説を立て、改善を重ねる。Cyvateは、その確信ある一歩を支えるツールです。