漫画で解説

離脱率…って、サイトから離脱した人のことじゃないの?

ちょっとニュアンスが違うね
あるページを見た人のうち、そのページを最後にしてサイトを離れた割合だよ

えーっとつまり…サイト全体じゃなくて「ページごとの数字」が分かるってこと?

そうそう
じゃあ例えば、「Aというページを100人が見た」と考えてみよう

なるほど!
ってことはこの数字を見て「離脱率が高いページから改善」っていうのができるんだね

ここが難しいところで、「離脱率が高い=悪い」ってわけでもないんだ

えっ、どうして? 魅力がないからサイトから離れてるんじゃないの?

ほら、アイドルのコンサートで“歌ヘタ担当”のソロのときだけトイレ率が跳ね上がるみたいな…

その例えは…合っているような…いないような…

離脱の理由はそれだけじゃないよ
アイちゃんがサイトを訪問する側だったとして、お問い合わせや購入が完了したらどうする?

あ…そっか! 「目的を達成したらサイトから離れる」!

そのとおり!
逆に、記事ページや商品詳細ページで離脱率が高いなら注意が必要だよ

ユーザーが満足して次に進んでいない可能性があるからね

つまりあれか…映画に満足してエンドロール見ないみたいな…
映画好きには許せないアレ…

エンドロール後におまけがあることも知らずに…

お、その例えは結構いいかも。
映画は“エンドロール後のおまけ”を楽しみに最後まで席を立たない人がはいるからね

サイトも同じで、関連記事へのリンクや購入ボタンをわかりやすく置くことは“次の行動をしたくなるおまけ”を用意しているようなものなんだ
そうすれば、ユーザーが満足した後も離脱せずに動いてくれる可能性が高まるからね

ふむふむ、サイト内の導線を考えないといけないんだね…

あっそういえば、番外編3で「直帰率」について教えてくれたよね
「直帰率」と「離脱率」…ちょっとこんがらがってきちゃった…

言葉の意味合いが似てるからね、気持ちは分かるよ
整理するとこんな感じだよ

昔は“直帰率”がよく使われていて、最初に入ったページだけ見て帰った割合を指してたんだ
でも今は“エンゲージメント率”や“離脱率”のほうが重視されるようになったんだよ

つまり、“どのページでセッションが終わったか”を見る離脱率と、“どれくらいサイト内で関わってくれたか”を見るエンゲージメント率をセットで見るのがコツってわけだね

ふむふむ……あっ、そうか!
“どこで終わったか”と“どれくらい関わってくれたか”を両方見れば、ページの役割がもっとはっきり分かるってことだ!

離脱率は数字そのものより、ページの役割やサイトの目的と合わせて考えるのが大事なんだね

そうそう!
たとえばブログ記事は“読んで満足して終わり”もありえるし、商品ページなら“カートに進んでほしいのに終わっちゃった”という見方になる。
だから同じ離脱率50%でも意味は全然違うんだ

まとめると、離脱率は“そのページでセッションが終わった割合”
数字に一喜一憂するより、“なぜそのページで終わったのか”を考えることが改善のヒントになるよ

離脱率はただの悪い数字じゃなくて、ユーザー行動を読み解く手がかりになるんだね!

離脱率とは何か──初心者にもわかる基本の意味と重要性

ウェブサイトを訪問したユーザーが、どのページを最後に見てサイトを離れたかを示す指標が「離脱率(Exit Rate)」です。具体的には、離脱(Exits)はGA4の標準指標として“件数”が提供されます。 一般に「離脱率」は Exits ÷ そのページの表示数(Views) で算出する派生指標で、GA4ではデフォルト搭載の率ではありません(必要に応じて探索で計算指標を作成)。たとえば、あるページが100回閲覧され、そのうち40回がそのページでセッション終了となった場合、そのページの離脱率は40%となります。

この指標がなぜ重要なのかというと、ユーザーがどこで離れてしまっているのかを知ることで、コンテンツや導線の改善点を見出すことができるからです。すべてのページに共通して言えることではありませんが、特定のページで離脱率が極端に高い場合、そのページに何らかの問題がある可能性が考えられます。たとえば、情報が不十分であったり、次のアクションへの誘導が明確でなかったりすることで、ユーザーが興味を失ってしまうこともあります。

また、離脱率はページ単位でのユーザーの満足度やエンゲージメントの指標としても活用できます。特定のページで離脱が多い場合、そのコンテンツがユーザーの期待に応えていない可能性があるため、コンテンツの見直しや内部リンクの最適化を検討する材料となります。経験豊富なウェブマーケターの視点から見れば、離脱率は単なる数字ではなく、ユーザー体験の質を測るセンサーのような役割を果たしているのです。

離脱率と直帰率の違いを正しく理解しよう

離脱率としばしば混同されがちな指標に「直帰率(Bounce Rate)」があります。どちらもユーザーがサイトを離れることに関係するものですが、その意味と計算方法には明確な違いがあります。GA4の直帰率は「エンゲージメントのないセッション割合」です(10秒未満・コンバージョンなし・2ページ/スクリーン未満)。UAの「1ページ閲覧=直帰」とは定義が異なります。つまり、1ページだけ見てサイトを離れたセッションの割合です。

一方、離脱率はそのページがセッションの最後に表示されたページである割合です。つまり、ユーザーが他のページも閲覧した後、最終的にそのページでサイトを離れた場合も離脱率にカウントされます。この違いを理解することは、ユーザー行動を正しく解釈するためにとても重要です。

たとえば、すべての直帰は離脱だが、すべての離脱が直帰ではない(途中で複数ページ閲覧後に最後のページで離れるのも離脱)。用語を分けて解釈しましょう。しかし、トップページから商品一覧を見て、さらに詳細ページに遷移した後、その詳細ページで離脱した場合は、直帰ではなく離脱だけに該当するのです。このように、直帰率はセッション全体の導入部に関する指標であり、離脱率はページごとの出口に関する指標と言えます。

以下の表は、両者の違いをより明確に理解するための参考になります。

指標定義計算対象主な目的
離脱率特定ページでセッションが終了した割合ページ全体の閲覧数のうち離脱に至った数ページ単位でのコンテンツ評価
直帰率1ページのみ閲覧してサイトを離れた割合セッション全体のうち該当するものランディングページの効果測定

このように、ふたつの指標は似ているようで異なる観点からユーザー行動を分析するものです。初心者の方にとっては混乱しがちな部分ですが、指標の背景にあるユーザーの動きを意識すると、より明確に区別できるようになります。

Googleアナリティクスで離脱率を確認する手順

離脱率を正しく把握するためには、Googleアナリティクスを活用するのが一般的です。Googleアナリティクスでは、ページ単位での離脱率を簡単に確認することができます。基本的な手順としては、Googleアナリティクスにログインし、GA4では、標準レポートは「レポート → エンゲージメント → ページとスクリーン」。ここにExits(離脱件数)を表示するには、レポートの指標を追加するか、探索(Explore)で「ディメンション:ページ」「指標:Exits / Views」を用意し、計算指標で離脱率(Exits÷Views)を作成します。

この離脱率の列では、各ページがどれくらいの割合でセッションの最後に表示されているかが数値として示されます。ここで注意すべき点は、離脱率が高い=悪いページとは限らないということです。たとえば、問い合わせ完了ページやサンクスページなど、ユーザーが目的を達成した後に離脱するのは自然なことです。このようなページは離脱率が高くても問題はありません。

逆に、プロモーションページや商品詳細ページなど、ユーザーを次のアクションにつなげたいページで離脱率が高い場合は、何らかの改善が必要であると考えられます。リンクの配置やボタンの視認性、コンテンツの説得力など、複数の要因を検討することが求められます。

Googleアナリティクスで離脱率を見る際には、ページビュー数や平均滞在時間など、他の指標と併せて確認することが大切です。離脱率だけに注目してしまうと、誤った判断をしてしまう可能性があります。たとえば、平均滞在時間が長く、十分にコンテンツを読んだ上で離脱しているのであれば、それはむしろ良質なユーザー体験が提供できていると評価することもできます。

離脱率が高いページの見つけ方と分析ポイント

離脱率の高いページを見つけ出し、その原因を分析することは、ウェブサイトの改善にとって非常に重要なステップです。Googleアナリティクスの「すべてのページ」レポートでは、離脱率の高い順に並べ替えることができるため、どのページが訪問者の最終地点となっているのかが一目で把握できます。ただし、ここでも分析には慎重さが求められます。

まず確認するべきは、そのページの役割です。コンバージョン完了後のページであれば、離脱率が高くてもまったく問題ありません。むしろ、ゴールにたどり着いたことを意味するため、成功と捉えるべきです。一方で、商品紹介ページやナビゲーションのハブとなるようなページで離脱率が高い場合は、何らかの摩擦が発生している可能性があります。

こうしたページでは、ユーザーが次のアクションに進みたくなるような工夫が足りていないことが多く見受けられます。たとえば、関連コンテンツへのリンクが不足していたり、CTA(コール・トゥ・アクション)が目立たなかったりすることで、ユーザーは次にどこへ進めばよいか分からず、そのまま離れてしまうのです。

また、ページの読み込み速度やモバイル表示の最適化も離脱率に大きな影響を与えるポイントです。特にモバイルユーザーは、表示が遅いとすぐに離脱してしまう傾向があります。GoogleのPageSpeed Insightsなどのツールを使って、技術的な要因も含めた総合的な分析を行うことが効果的です。

経験豊富なマーケターの視点では、離脱率の高いページが必ずしも悪いとは限らないという考え方が基本にあります。重要なのは、その離脱が「自然なゴール」であるのか、それとも「目的未達の結果」なのかを見極めることです。その上で、ユーザーの行動パターンを丁寧に読み解き、ページ構成やデザイン、コンテンツ内容に対して的確な改善を加えることで、サイト全体のパフォーマンス向上につなげることが可能になります。

離脱率を下げるためのコンテンツ改善のコツ

検索意図に合致した情報設計の重要性

ユーザーが検索エンジンを利用する際、その背後には必ず「知りたいこと」や「解決したい課題」が存在します。これを検索意図と呼びますが、この検索意図に対して適切な回答を提供できていないコンテンツは、閲覧されたとしてもすぐに離脱されてしまう傾向があります。離脱率を下げるためには、まずこの検索意図を正確に読み取る力が求められます。

経験豊富なマーケターの間では、「ユーザーは情報を探しているのではなく、解決策を探している」とよく言われます。つまり、単なる情報の羅列ではなく、ユーザーの文脈に寄り添った「次に何をすべきか」まで示すことが、コンテンツ改善の第一歩となるのです。

視覚的要素と構成の工夫によるエンゲージメント向上

テキストだけが続くページは、読者にとって心理的な負担となりやすく、スクロールされずに離脱される可能性が高まります。適切に配置された画像、図表、アイキャッチなどの視覚的要素は、コンテンツの理解を助けるだけでなく、リズムよく読み進める動機づけにもなります。

さらに、見出しの使い方も重要です。H2やH3といった構造化された見出しを活用することで、ユーザーは自分にとって必要な情報へと瞬時にアクセスできます。このような設計は、ページ全体の滞在時間を延ばし、結果として離脱率の改善に繋がります。

モバイル表示に最適化されたレイアウト設計

スマートフォンユーザーの増加により、今やモバイルファーストの設計は避けて通れません。文字サイズやボタンの配置、読み込み速度など、モバイル環境におけるユーザビリティの最適化は、離脱率に直結する重要な要素です。

例えば、ボタンが小さすぎてタップしづらかったり、余白が詰まりすぎて読みにくかったりすると、ユーザーはストレスを感じてすぐにページを離れてしまいます。こうした細部の設計を丁寧に見直すことも、離脱率改善のためには不可欠です。

専門家が教えるユーザー行動を促す導線設計の秘訣

ユーザーの心理を理解する「次の一手」の設計

コンテンツが優れていても、ユーザーが次に何をすべきかが明確でなければ、そこで離脱が発生します。導線設計の基本は「ユーザーの次の行動を予測し、自然に導くこと」にあります。これは、いわゆるカスタマージャーニーを意識した思考に近いものです。

例えば、商品紹介ページであれば、購入ボタンだけでなく、レビューや使い方の紹介へスムーズに遷移できるようにリンクを配置することで、ユーザーは安心して検討を進めることができます。逆に、導線が断絶してしまっていると、たとえ興味があっても「どこを見ればいいのか分からない」と感じ、ページを閉じてしまうのです。

段階的に行動を促す設計の考え方

ユーザーにいきなり購入や問い合わせといった大きなアクションを求めても、高確率で離脱されてしまいます。効果的な導線設計では、「段階的な行動喚起」が意識されています。最初は記事の最後に関連記事を紹介し、次にメルマガ登録を促し、最終的に商品紹介へと誘導していくといった流れが理想的です。

このように、ユーザーが「次も見てみよう」と思えるようなストーリー性を持たせることで、離脱を抑えつつコンバージョンに近づけることができます。経験則としても、いくつかの選択肢を提供しながらナビゲートする構造のほうが、ユーザー満足度が高くなる傾向があります。

誘導リンクやCTAの配置と効果

導線の最終地点ともいえるのが、CTA(Call To Action)です。この配置や文言は、ページ全体の成果に大きな影響を及ぼします。位置としては、本文の区切りやページ下部が好まれますが、重要なのは「コンテンツの文脈に合ったCTA」であることです。

たとえば、情報提供型の記事では「さらに詳しく知る」や「無料ガイドをダウンロード」といったCTAが有効です。一方、サービス紹介ページでは「今すぐお問い合わせ」など、具体的な行動を促す文言が効果的です。これらを適切に配置することで、ユーザーの迷いを減らし、スムーズな導線を実現できます。

離脱率改善の成功事例から学ぶ効果的な施策とは

実際の改善例とその成果

ある中小企業のオウンドメディアでは、記事ページの離脱率が80%を超えており、コンバージョンの低迷が問題となっていました。そこで、検索意図に基づいたリライトと、CTAの文言・配置の見直しを実施したところ、離脱率は60%台へと大きく改善しました。さらに、メルマガ登録率も1.2倍に上昇し、全体の成約率にも好影響を与えました。

この事例では、ただ内容を増やすのではなく、「読み手が今何を考えているか」「次に何を知りたがっているか」という視点を持ち、ユーザーの思考の流れに沿った構成に変更したことが成功の要因です。つまり、テキストの量よりも「流れ」が重要なのです。

ナビゲーションの再設計による回遊率向上

別のケースでは、製品紹介のランディングページでの離脱率が高く、サイト全体の回遊率も低迷していました。この企業では、ナビゲーションを再設計し、商品情報だけでなくFAQや導入事例へのリンクを随所に設置しました。さらに、各ページ下部に「関連情報を見る」セクションを追加し、ユーザーが容易にページ遷移できるようにした結果、回遊率が2倍近く向上し、離脱率も劇的に改善されました。

このように、ユーザーが「自ら動きたくなる環境」を用意することで、自然な行動喚起が生まれ、コンテンツ全体の価値が高まります。経験上、導線設計が優れているサイトほど、ユーザーの滞在時間が長く、再訪率も高まる傾向があります。

改善ポイントの視覚的な比較

施策前施策後改善内容
離脱率82%離脱率64%検索意図に合わせた記事構成の見直し
平均滞在時間40秒平均滞在時間1分20秒視覚要素の追加とレイアウト改善
CTAクリック率1.5%CTAクリック率3.8%文脈に合ったCTA文言と配置の最適化

継続的な改善サイクルの重要性

一度の施策で全てが解決するわけではありません。むしろ、離脱率の改善には「テストと検証」を繰り返すPDCAサイクルが欠かせません。A/Bテストを用いてCTAの文言を変える、ファーストビューを微調整する、記事の導入部分を別パターンで試すなど、継続的な改善によって初めて成果が定着していきます。

実務の中では、数字だけを追い求めるのではなく、「なぜこの施策が効果を出したのか」「ユーザーのどんな心理変化があったのか」を読み解く姿勢が求められます。これらの積み重ねが、やがて離脱率の改善だけでなく、サイト全体の信頼性やブランド価値の向上にも繋がっていくのです。