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WEBマーケと蟹に一体どんな関係が…

蟹とは無関係だから、一旦その画風が違うハサミを仕舞ってくれる?

え、この蟹じゃないなら…
他に思い当たるのは「カニバリズム」くらいしか…いやまさかね

カニバリズムで合ってるよ

えっ!? 「羊たちの沈黙」みたいなサイコホラーがWEBの世界でも…!?!?

サイコホラーではないけど…SEO的には良くない現象だね

具体的には、同じサイト内で複数のページが同じキーワードを狙って、検索結果で順位を奪い合っちゃう状態のことなんだ

要はキーワードの評価を取り合ってるってこと

でも、記事をたくさん書けばSEOに強くなるんじゃないの?

それは初心者によくある勘違いだね
“記事を増やせば有利”と思って同じテーマで量産すると、逆に足を引っ張っちゃうんだ

わあ…せっかく頑張って書いたのに、どっちも上がらないなんて…!

カニバリズムが起きてるかどうかって、調べる方法あるの?

…カニバリゼーションね

ここで幸子…Search Consoleの出番だよ!

ただし注意点もあるよ

例えば、①複数のURLが出ている=一発アウトってわけじゃないんだ
「カテゴリページ+詳細記事」とか、意図的に複数URLで狙っている場合もあるから

うんうん、カニバリゼーションは必ずしも悪影響ばかりってわけじゃないからね

…えっ、そうなの?

複数のページが同じキーワードで上位に表示されれば、ユーザーのクリック機会が増える場合もあるからね

んんん…じゃあどうすればいいの?

まあ基本的には、順位の不安定化とかクリック率の低下につながりやすいから対策したほうがいいよ

なるほど…ちなみに対策ってどうすればいいの?

ふむふむ、色んな対策のやり方があるんだね

こういった対策をすれば、順位が安定して狙っていた記事が上位に定着しやすくなるよ

記事数よりも“質の高さ”が評価されるようになるんだ
効率的にSEO効果を高められるんだよ

“たくさん書けば勝てる”じゃなくて、“正しく整理して伝える”のが大事なんだね!

その通り! SEOは量より質!
共食いを解消すれば、サイトはもっと強くなるよ

キーワードカニバリゼーションとは何か

ここからは松本が解説していいきます。
改めまして、Cyvate株式会社 代表取締役 松本慎太郎です。
キーワードカニバリゼーションについて、もう少し深ぼって解説していきます。

キーワードカニバリゼーション(Keyword Cannibalization)とは、同一サイト内で複数のページが同じ、または非常に近いキーワードで競合している状態を指します。

「カニバリゼーション」は英語で「共食い」を意味します。自社のページ同士が、検索結果の座を奪い合っている状態──まさに「共食い」です。

たとえば、「SEO 内部対策」というキーワードに対して、以下の2つの記事が存在するとします。

  • SEO内部対策とは?基本の20施策を紹介
  • SEO内部対策のすべて!上位表示に必要な20の施策を紹介

タイトルは異なりますが、狙っているキーワードと内容はほぼ同じ。検索エンジンからすれば、どちらを上位表示すべきか判断に迷います。

重要なのは、「同じキーワード」だけでなく「同じ検索意図」もカニバリゼーションの原因になるということです。たとえば「転職 方法」と「転職 やり方」は異なるキーワードですが、検索意図はほぼ同一。それぞれで記事を作成すれば、実質的にカニバリゼーションが発生します。

このような現象は、コンテンツを量産する過程で意図せず発生することが多く、気づいたときには複数の記事が競合状態に陥っているなんてことも・・・

カニバリゼーションがSEOに与える悪影響

では、カニバリゼーションが発生すると、具体的にどのような問題が起きるのでしょうか。

第一の問題は、評価の分散です。本来であれば1つのページに集中すべきSEO評価が、複数のページに分散してしまいます。被リンク、クリック数、滞在時間・・・これらの指標がすべて分散することで、どのページも競合サイトに対して競争力を失います。

たとえば、2つのページで10件ずつの被リンクを獲得しているとします。これを1つのページに統合すれば20件の被リンクを持つページになり、PageRankアルゴリズムの観点からもより高い評価を得られます。

第二の問題は、意図しないページの表示です。本来、コンバージョンを目的としたサービスページを上位表示させたいのに、情報提供目的のコラム記事が代わりに表示されてしまう。ユーザーの導線が乱れ、成果に結びつきにくくなります。特にECサイトやサービスサイトでは、この問題が売上に直結します。

第三の問題は、順位の不安定化です。検索エンジンが「どのページを評価すべきか」を判断しかねている状態では、順位が頻繁に入れ替わります。5位と8位を行ったり来たり、あるいは日によって表示されるページが変わる。こうした不安定さは、長期的なSEO戦略の妨げになります。

第四の問題は、クロールバジェットの浪費です。同じような内容のページが複数存在すると、検索エンジンのクローラーが無駄に巡回することになり、本当に重要なページのインデックスが遅れる可能性があります。

記事を頑張って作成しても、逆効果になってしまう場合があるので、作成前に原因を把握し、しっかり計画を立てることが大事ですね!

カニバリゼーションが発生する原因

なぜカニバリゼーションは発生するのでしょうか。主な原因を理解することで、予防策を講じやすくなります。

第一の原因は、キーワード設計の不在です。「どのキーワードでどのページを上位表示させるか」という設計がないまま記事を量産すると、似たようなテーマの記事が複数生まれてしまいます。特に「今週のおすすめ○○」「最新の○○紹介」といった形式で記事を作成すると、キーワードの重複が起きやすくなります。

第二の原因は、検索意図の見落としです。異なるキーワードでも、検索意図が同じであれば実質的にカニバリゼーションが発生します。「SEO 費用」と「SEO 価格」は文字列としては異なりますが、ユーザーが求める情報は同じ。それぞれで記事を作成すれば、競合状態に陥ります。

第三の原因は、タイトルやメタ情報の重複です。本文は異なっていても、タイトルタグやh1タグに同じキーワードが含まれていると、検索エンジンはそれらを類似ページとして認識しやすくなります。

第四の原因は、カテゴリーページやタグページの乱立です。CMSが自動生成するカテゴリーページ、タグページ、アーカイブページが、意図せずキーワードを奪い合うことがあります。

ワードプレスのサイト構造を理解せずに記事を作成していたり、生成AIのみでの記事執筆はとても危険です。
SEO対策として記事を作成する際には、サイトの構成やカテゴリー構造をしっかり確認してから記事を作成しましょう。

Googleサーチコンソールでカニバリゼーションを発見する

カニバリゼーションを解消するには、まず発見することが必要です。Googleサーチコンソールは、この問題を特定する上で最も有効なツールです。

検索パフォーマンスレポートを開き、気になるクエリを選択します。その後、「ページ」タブに切り替えると、そのクエリで表示されたURLの一覧が確認できます。

同じクエリに対して複数のページが表示されている場合、カニバリゼーションが発生している可能性があります。

たとえば、「SEO 内部対策」というクエリに対して、以下のような状況が確認できたとします。

  • ページA:表示回数 1,200回、クリック数 150回、CTR 12.5%、平均順位 5.2位
  • ページB:表示回数 950回、クリック数 80回、CTR 8.4%、平均順位 7.3位

これは明らかにカニバリゼーションの兆候です。本来であれば1つのページに評価を集中させれば、より高い順位を獲得できる可能性があります。

注意すべきは、同じクエリで2つのページが表示されていることが、必ずしも問題とは限らないことです。たとえば、1位と2位を同一サイトが独占している状況であれば、むしろ好ましい状態といえます。問題なのは、評価が分散することで両方とも中途半端な順位に留まっているケースです。

また、検索クエリレポートで「順位が頻繁に変動するキーワード」を見つけた場合も、カニバリゼーションの可能性を疑うべきです。Googleがどのページを評価すべきか迷っている状態では、順位が安定しません。

サーチコンソールで毎日確認する必要はないですが、2週間に1回確認することを推奨いたします。最低でも1ヶ月に一回は確認しましょう。

カニバリゼーション解消の4つの方法

カニバリゼーションが確認できたら、どのように解消すればよいのでしょうか。状況に応じて、4つの方法を使い分けます。

第一の方法は、コンテンツの統合です。同じテーマを扱う複数の記事がある場合、最も評価の高い記事を残し、他の記事の内容を統合します。統合先の記事をより充実させることで、分散していた評価を1つに集約できます。

統合先を選ぶ際は、検索パフォーマンスだけでなく、被リンクの数や質、ユーザー行動データ(滞在時間、直帰率など)も考慮します。統合後は、旧記事から新記事への301リダイレクトを設定し、SEO評価の引き継ぎを行います。

第二の方法は、タイトル・メタ情報の調整です。本文の内容が明確に異なるにもかかわらずカニバリゼーションが発生している場合、タイトルタグ、h1タグ、メタディスクリプションを見直すことで解消できることがあります。競合しているキーワードを一方の記事から削除し、別のキーワードで最適化することで、検索エンジンにページの役割を明確に伝えます。

第三の方法は、内部リンクによる優先順位の明示です。どのページを主要ページとするかを、内部リンク構造で示します。クラスターページからピラーページへ、適切なアンカーテキストでリンクを張ることで、「このキーワードについてはこのページが最も重要」というシグナルを検索エンジンに送ります。

第四の方法は、noindexの設定です。検索結果に表示する必要のないページ(印刷用ページ、内部用ページなど)がカニバリゼーションの原因になっている場合、noindexを設定してインデックスから除外します。ただし、この方法は価値のあるコンテンツには適用すべきではありません。

カニバリゼーションの解消は意外と面倒。このような作業工数がかからないように、初手からしっかり計画しましょう。

トピッククラスターでカニバリゼーションを予防する

カニバリゼーションは、解消するよりも予防するほうが効率的です。そのための最も効果的な手法が、トピッククラスター戦略です。

トピッククラスターとは、ピラーページ(中心となるまとめ記事)とクラスターページ(詳細を深掘りする個別記事)を内部リンクで結びつけ、体系的なコンテンツ構造を作る手法です。

この戦略がカニバリゼーション予防に効果的な理由は、各ページの役割を明確に定義できるからです。ピラーページはビッグキーワードを狙い、テーマ全体の概要を網羅する。クラスターページはロングテールキーワードを狙い、特定のサブトピックを深掘りする。この役割分担が明確であれば、キーワードの重複は起きにくくなります。

2025年現在、Googleはサイト全体のテーマ性と専門性をE-E-A-Tの観点から評価しています。トピッククラスター構造は、この評価基準に自然と合致します。

ただし、トピッククラスター戦略を採用しても、設計を誤ればカニバリゼーションは発生します。クラスターページ同士が似たような内容になってしまったり、ピラーページとクラスターページで同じキーワードを狙ってしまったりすると、かえって問題を悪化させることもあります。

新しい記事を作成する前に、必ず既存のコンテンツを確認し、キーワードと検索意図の重複がないかをチェックする習慣が重要です。

ピラーページとクラスターページでは明確に「検索意図」を分ける必要があります。例えば、「SEO 対策」「SEO 内部対策」のようにSEO対策として情報を収集したい方というところで、検索が意図が一致します。しかし、「SEO 対策」「SEO 記事執筆」についてはSEOの内部対策、外部対策を含めた対策の情報を収集したい方とSEOにおける有効な記事の執筆方法としてユーザーの具体的に求める情報が違います。
このように「自分だったら、どのような検索意図で検索をするか」を検討し、形に落とし込むことが重要です。

キーワード管理の仕組みを構築する

カニバリゼーションを予防するためには、キーワード管理の仕組みを構築することが不可欠です。

第一に、コンテンツマップを作成します。各ページが狙うキーワード、その検索意図、ページの目的を一覧化したものです。新しい記事を作成する前にこのマップを確認すれば、既存記事との重複を防げます。スプレッドシートで管理するのが一般的ですが、専用のSEOツールを使う方法もあります。

第二に、キーワード階層を設計します。「転職」という大枠のキーワードをピラーページで狙い、「IT業界の転職」「未経験の転職」といったサブキーワードをクラスターページで狙う。このような階層構造を事前に設計しておくことで、各ページの役割が明確になります。

第三に、新規記事作成前のチェックプロセスを導入します。新しいキーワードで記事を作成する前に、Googleサーチコンソールで既存記事のパフォーマンスを確認し、同じキーワードで流入があるページがないかをチェックします。これを習慣化することで、意図せぬカニバリゼーションを防げます。

第四に、定期的な棚卸しを行います。コンテンツは時間とともに増えていくため、半年〜1年に一度は全体を見直し、類似コンテンツの統合や役割の再定義を検討します。

定期的な棚卸しが一番重要です。予期せずカニバリゼーションが起こっている場合、このタイミングでリライトや統合を行うことにより、リスクを最小限に抑えることができます。

施策の効果を検証する

カニバリゼーション解消の施策を実施したら、その効果を検証することが重要です。

Googleサーチコンソールで、対象クエリの検索パフォーマンスを継続的にモニタリングします。統合や調整を行ったページの順位が上昇したか、クリック数が増加したか、表示されるページが安定したかを確認します。

しかし、サーチコンソールだけでは、施策と結果の因果関係を明確にするのは難しいものです。

Cyvateの統計解析機能を使えば、相関係数や回帰分析によって、どの施策がどの結果に影響しているのかを数値で把握できます。コンテンツ統合がどれだけ順位に影響したか、内部リンク調整がクリック数にどう作用したか。推測ではなく、データに基づいた評価が可能になります。

施策ノート機能で「いつ、どのページに、どのような変更を加えたか」を記録しておけば、後から振り返ることができます。カニバリゼーション解消は一度で完了するものではなく、継続的な改善が必要です。記録があれば、成功パターンを再現し、失敗パターンを避けることができるのです。

最後に

コンテンツを増やすことは、SEOの基本です。
しかし、設計なき量産は、知らぬ間にサイトを蝕む「内部競争」を生み出します。

キーワードカニバリゼーションは、目に見えない問題です。順位が上がらない原因を外部に求めがちですが、実は自分自身のサイト内で評価が分散しているだけ、ということも少なくありません。

本記事で解説したように、カニバリゼーションは発見し、解消し、予防することができます。Googleサーチコンソールで現状を把握し、統合・調整・内部リンク最適化といった施策を講じ、トピッククラスター戦略とキーワード管理の仕組みで予防する。

この一連のプロセスを確立することで、サイト内の評価を適切に集約し、本来の実力を発揮できるようになります。

数字を見て、仮説を立て、改善を重ねる。Cyvateは、その確信ある一歩を支えるツールです。